NHK朝ドラ「おむすび」のヒロイン橋本環奈が登場したのは、2月21日の「あさイチ」だった。これまでの歴代ヒロインは、来週でいよいよ最終回を迎えるという時に登板することが多く、あと1カ月を残しての出演は、かなりレアなケースだ。
しかもこの日は国会中継のため8時55分までの放送で、わずか40分しかない短縮放送。どうしてこんな日に出てくるのかと疑問が沸いてくる。すでにハシカンの中で「おむすび」は黒歴史となっていて、一刻も早く忘れたいのか、などと思ったり…。
その短縮版「プラチナトーク」の内容はといえば、まずはこの番組が初出しという「おむすび」クランクアップの様子から。病院で最後のシーンを迎えたハシカンにスタッフから花束が贈呈され、コメントしていた。
これまでのヒロインのクランクアップというと、共演者が花束を渡していたように思うのだが、しかもその共演者たちはひと足早く撮了しているのに、わざわざ来てくれる…そんな印象があった。でも「おむすび」はハシカンひとりだ。
その後、スタジオでの撮了の様子が流れたが、ここでもくす玉が割れて、中から舞い落ちる紙吹雪の中、映っているのはハシカンひとりだった。
あとで「くす玉の時にはみんないた」と言っていたが、だったらみんなでワイワイガヤガヤしている映像を流せばいいのに。
この日、ハシカンのことをよく知る人物として、「おむすび」で夫・翔也を演じた佐野勇斗と、ウワサ好きなベテラン看護師役の妃海風がVTR出演し、ハシカンをベタ褒め。佐野は昔からの友人で、妃海も舞台「千と千尋の神隠し」での共演をきっかけに仲良くなり、プライべートで飲みに行ったり、遊びに行ったりする仲だとか。
そういえば、栄養士学校時代の同級生、矢吹沙智役の山本舞香もハシカンと親友ということだった。
ヒロイン多忙につき、途中で全く出演しなくなる回があったり、薄っぺらい内容に「史上最低の朝ドラ」という評価が聞かれる。NHKはどうしてもハシカンをヒロインにしたかったようで、スケジュールはなんとかするから出てほしいと懇願した、と報じられている。のみならず、今回わかったのは、出演者もハシカンに忖度し、気心の知れた俳優を要所要所に配していたことだ。
ハシカン・ファースト。そこまでしてハシカンをヒロインにした理由がわからない。考えられるとすれば、NHKには熱狂的なハシカン推しがいるとか!?
あと1カ月で終わるというのは、「おむすび」に朝の苦行を強いられている朝ドラファンとっては朗報だろう。
(堀江南/テレビソムリエ)