「ロンドン内定取り消しを恐れて協会が隠ぺいした」
ロンドン五輪直前。仮にも日本代表の親族であれば、全力で選手をバックアップするのが一般的だろう。ところが代表屈指の美女アスリートの父親は、娘よりも若い未成年女性に淫らな行為をして逮捕されていたのだ。しかも父親は、その競技の指導者でもあった。協会内部は火消しに躍起となったのである。
日本では同じ階級に敵なし
昨年11月、とある格闘系競技のロンドン五輪アジア予選に出場した20代前半の美少女選手が、みごとに勝ちを積み重ねて結果を出し、12月には正式に日本代表に選出されたのである。
仮に、彼女の名前を原田理沙子としよう。
そもそも理沙子は、父・徹(仮名)の指導により、幼い頃から別の格闘技を始め、メキメキと頭角を現した。高校生の時、五輪出場を視野に現在の競技に転向すると、前競技で培った足さばきの下地もあって現在の世界ランクは一桁、日本では同じ階級に敵が見当たらなくなるほど才能を開花させたのである。
徹は理沙子が別の競技に移っても夢の実現へ協力を惜しまず、その競技の全日本協会で、地元・静岡県の協会長にまで就任した。
同競技の地元関係者が言う。
「2人の親子関係はきわめて良好でした。年頃の娘さんにしては珍しく、お父さんと頬を寄せ合うようなスキンシップを人前でもしていましたからね」
その後、彼女は同競技の名門校である、東京の有名大学に進学。そしてついに昨年、有力なメダル候補としてロンドン五輪出場の切符を手に入れた。
親子の二人三脚が実を結んだ、感動的なストーリーにハイライトシーンが生まれたはずだったが‥‥。
それこそ地元の静岡では街をあげての祝福ムードになっているかと思いきや、地元マスコミ関係者はこう眉を曇らせるのだ。
「五輪が近づいてきたので、本来ならば『地元期待の星』として理沙子選手の話題を大きく扱いたい。ところが彼女の母親が『あまり取り上げないでください』と複数のメディアに要請しているため、それがかなわないんですよ」
何とも不可解な事態となっている原因は、理沙子が代表に選ばれる直前に遡る。
昨年10月、複数の地元紙が一件の「準強制わいせつ事件」について記事を掲載している。そして、静岡・伊東署に逮捕された容疑者として報じられた名前こそ、なんと彼女の父親「原田徹」だったのである。
記事によれば、徹は8月下旬頃に県東部に住む10代女性の体を触るなどした疑いだという。
先にも触れたとおり、徹は格闘技の指導者をしていたが、あろうことか娘より若い未成年の被害者は彼の教え子だったという可能性まで浮上しているのだ。
先の地元マスコミ関係者が語る。「理沙子選手の母親が娘の記事が出ないようにお願いしていたのは、記事が出た際に被害者の親御さんから、『うちの娘はあんなひどい目にあわされたのに、おたくの娘さんは幸せそうに持ち上げられて‥‥』とやり場のない怒りをぶつける電話を受けていたからだと聞いています」
確かに、見ず知らずの被害者だったのであれば、その後もこのような形で加害者宅に連絡を入れるというのは珍しいケースのように思える。いずれにせよ、柔道の内柴正人被告の事件のように悪質な犯罪であったことは間違いない。
理沙子の母親に話を聞こうと自宅を訪ねたが、「そういうことは結構ですから、お引き取りください」
と話すだけだった。