19年の中央競馬の掉尾を飾るホープフルS。GIに昇格して3年目。先日の朝日杯FS以上に各陣営のクラシックを意識した顔ぶれがそろう、ファン必見の一戦だ。
阪神から中山に舞台が移って6年目になるこのレースは、距離が同じ芝2000メートルということで、皐月賞を占う意味でも興味は尽きない。
なるほど、朝日杯FS以上に将来を嘱望される好メンバーがそろった。GIII東スポ杯2歳Sをレコードで圧勝したコントレイルを筆頭に、ヴェルトライゼンデ、オーソリティ、ワーケアなど、クラシック級の逸材が勢ぞろい。
ならばこの中から勝ち馬が出る可能性が高いと思われるが、穴党としてイチオシしたいのは、ガロアクリークだ。
新馬戦を勝ち上がったばかりで走破時計も平凡。しかし、余裕ある好内容だった。「追い不足で仕上がり途上だった」(上原調教師)という状態での勝利を思えば、能力の高さは推して知るべしである。
そんな1勝馬を、いきなりGIにぶつけてくるのである。陣営の期待のほどがわかろうというものだ。
この中間はビシビシ追って鍛え上げ、大幅な良化ぶりを見せている。ならば前述した有力各馬と互角、もしくはそれ以上に渡り合っていい。
父キンシャサノキセキは、高松宮記念を連覇したスプリンターだが、母系はスタミナ満点。曽祖母はGIサンタラリ賞の勝ち馬で、その姉が凱旋門賞などGI3勝の女傑ゴールドリヴァー。そして、近親にゴルディコヴァ(米GIのBCマイル3連覇)がいる良血。順調にいけば春のクラシックをも狙える素質の持ち主である。大きく狙ってみたい。
連下の筆頭にはワーケアを挙げたい。
新馬-特別を圧勝して連勝。「かなりの大物。クラシックで期待できる」と、手塚調教師が手放しで絶賛するほどの素質馬。ここでも有力候補とみられているが、1億円超えで取り引きされた良血馬でもあり、むろんのこと、勝ち負けになっていい。ガロアクリーク⇒ワーケアの馬券は厚めに買いたいところだ。
中山金杯はフルゲート必至の混戦模様だが、穴党として狙ってみたいのは、ハッピーグリンだ。ホッカイドウ競馬(道営)から中央に移籍して3戦目になるが、前走のチャレンジCの内容はよかった。最後方に近い位置から最速の上がり脚で4着に詰め寄ったが、勝ち馬とコンマ2秒差なら、中央の水に慣れた今回は期待していいのではないか。
ハンデは恐らく前走と同じ56キロと思われるが、地方時代から中央に挑戦し続けてきていた馬。中山の芝2000メートルの舞台は合っていそうで、良馬場なら混戦に断を下してくれるものと期待したい。